犬にかまれる

・10/28(金)ひかりのうまでライブ。イマイチ。
・10/29(土)落語。荻保亭一門会=『寝床』:超ウケた!
・10/30(日)落語。ゆうゆう高円寺南館 文化祭=『太鼓腹』全然ウケない。
・10/31(月)落語。小金井市社会福祉協議会=『寝床』まあまあウケた。
・11/08(火)落語。某デイサービス施設:『壺算』好評。
・11/13(日)落語。下井草図書館=『壺算』イマイチ。
・11/17(木)落語。小金井市シルバー人材センター=『太鼓腹』まあまあウケた。
・11/23(水祝)落語。某デイサービス施設:『寝床』まあまあ。
・11/25(金)ひかりのうまでライブ。完璧な出来!久しぶりに。
・11/26(土)落語。高輪レジデンス寄席=『壺算』まあまあ。
・12/03(土)落語。伊勢原素人落語大会=『寝床』予選受かんなかった。けど全力出せたので満足。

 

■12/07 wed

仕事を14時には終わらせ、半休取得。自転車で15:45には吉祥寺STAR PINE'S CAFE。
この日はやたらと出演者が多い。しかも大御所ばかりだ。居場所がない。
リハを終わらせ、喫煙所を求めて街をウロウロ。結局井の頭公園で小一時間。池のほとりで夕陽を眺めながらボーッとする。
18時。ライブハウスに戻ろうってんで、隣の図書館の前に自転車を止め、ここでもう一服しようか迷っていると、顔見知りがいたので、少し喋る。

 

で、すぐかたわらに、柴犬がずーっと繋がれていたのだった。飼い主不在。

「ご自由に撫でてください」といった風情。僕がしゃがむと犬はきちんとお座りする。

あら、いい子ねえ、と右の手のひらを上にして犬の鼻先に近づけると、いきなり。

思いっっっきり噛まれる。甘噛みではない。グワブリ!っと。思いっっっきりだ。

ぎゃあってんで、右手をその牙から抜き取る。痛い。手の甲には数か所深く穴が空き血が湧き出している。裏を返すとなんと手のひらは少し裂け、少量の肉がはみ出ている。激痛。

2時間後にドラムを叩かなければいけないのだが。右手の握力はまるでない。どうしたものか。

うろたえながら近くの薬局へ。バンドエイド的なものを、と思ったからだ。で、店員さんに犬に噛まれたと言って傷を見せると、整形外科へすぐ行けと諭される。

受付終了間近の整形外科へ滑り込む。結構混んでいる。受付を済ませ、とりあえず待合室に腰を下ろす。

てか、ショックだ。
昔、柴犬を飼っていた。あらゆる犬と仲良くできる、犬の気持ちがわかる、を売りに生きてきた。
それなのに。
敵意を持っている普通の犬なら噛む前に、ううう、と鼻にシワを寄せて唸る。それを合図にこちらは手を引っ込めればよいのだ。のだが。
奴はそれすらぜず、いきなり噛んだ。なんの躊躇もせず。むしろ従順にお座りまでしてみせた。怖い。恐ろしい子…。パスと見せかけてノールックで強烈なシュートみたいな。キーパー動けないよ。これじゃ。

てなこと考えながら待つこと1時間。
しかし医者はこの日最後の患者を丁寧に対応してくれた。とりあえず消毒。で、手のひらを見て、うーむと唸る。
縫うか、縫わないかを思案し、後者を選択してくれた。
でも、このはみ出た肉は切り取るべきだと。で、痛いですよ、麻酔しますか、と僕に聞いてくる。
お願いします、と答えた僕だったが、1時間後にドラムを叩くことを思い出す。(もちろん医者には内緒にしていた。絶対叩いちゃダメと言われそうだったから)。んで、麻酔を打ったら、感覚がなくなって、それこそスティックが握れないかも、ってんで、
「ああ、やっぱり麻酔なしでいいです!」
医者は僕のその気概に少なからず感激したようだ。
そうですか、じゃあ、痛いですよ。我慢してね。
ってんで、ジョキン!いっってえええ!!!!
で、バンドエイドと包帯。医者からは、
「傷はさておき、いちばん怖いのは破傷風です。犬の口はバイキンだらけですからね。感染した場合、目が見えなくなり呼吸ができなくなり50%の確率で死に至ります」などと、散々脅かされる。
で、破傷風予防注射。
「先生、これ、いまさら打って、なんか効果あるんですか?」と問うと、
「打たないよりマシ」というアンサー。へへえ。わかりやした。
抗生物質その他を処方される。

ライブハウスに戻ると佐藤幸雄さんに右手の包帯を見せ、犬に噛まれたけどドラムは叩けますと報告。
で、本番。だが、その前のセッティングができなかった。握力が足りず、あらゆるネジが回せないのだ。
あきらめてそのままでのぞむ。
やはり右手は痛く、どうにかスティックを握れる程度。今日はとにかく3曲だけだったので助かった。ホント助かった。
終わって、右手を見やると、包帯を通して血がにじんでいた。そりゃそうだろう。
客はイマイチ乗ってなかった。わたしたち以外みんなジャズ系だったしね。まあいいんです。そういうイベントだから。よい会でした!

あ、いろんな人から、飼い主に治療費その他請求するべきではと進言されたが、しないです。
これは僕が悪いんだ。もしくは犬が悪いんだけど、その犬が悪い犬だと見抜けずに安易に手を出した僕が悪いんだ。

とある落語に「まあ、犬にでも噛まれたと思って諦めるんだな」てなフレーズがあるのだが、
僕もまあ、犬に噛まれたと思ってあきらめます。

 

・12/11 sun

発熱。38度。咳。まさか破傷風ではないだろうか。50%で死に至るのではないだろうか。と不安。朦朧としながら。一日中寝て過ごす。

 

・12/12 mon

自宅で抗原検査キット。結果、新型コロナ陽性と判明。
コロナでよかった!
破傷風狂犬病じゃなくてよかった! マジで。

めちゃくちゃほっとする。
コロナの陽性が分かって心底喜ぶ人って俺くらいじゃないかしら。

んで、この日のうちに熱も平熱に。4回目のワクチンのおかげだろうなあ。

一応、各所にコロナ陽性になったと報告。
佐藤幸雄さんからは、それで噛まれた手の方はどうだ?と問われる。
あ、忘れてた。
てか、痛いですね。まだ。そりゃそうだ。

 

・12/15 thu

追いついた。これを書いております。コロナはもうだいぶ平気になりました。18日まで自宅療養ですが。んで、犬にかまれた右手はまあ、痛いです。でも、なんか、右腕が折れた後に痛くなった手首の方がここにきて痛かったり。なんか、もう、僕の右手はよくわからない状態。

それにしても今年は春から母のゴタゴタ、家族のコロナ、んで自らの骨折から、治ったと思ったらこの年の瀬に来て犬にかまれ、挙句コロナとは。災難続き。なんという年だったのだろう。ってまだ終わってないけど。

でもまあ、自分はそこまで大病したってわけでもないし、よしとしようっと。

来週のこれが今年最後のライブです。よろしかったらぜひ。そしてよいお年を。早いか。