10年後


日付で言うともう明日、『文八二人会』なる落語会を開くので、ぜひお出でいただきたいと願っているのではあるが、それはおいといて、これと関連はするが、ちょいと違う話を書く。
というのは、先日この『文八二人会』のチラシを200枚、どうしたこうした、なんて話を書いたが、それで思い出したんであるが。


ちょうど10年前、わたしは5000枚のチラシと格闘していたのだ。


何かというとこれが、『POP鈴木祭り』というアタクシの自作自演企画ライブで、経緯はこのあと詳しく書くが、まず先に結果から申し上げると、あのYahoo! ニュースにも取り上げられ、吉祥寺mandaLa-2で大入満員の120人。前売りは一月前に完売。まさにドラマーPOP鈴木の活動としては最高潮の、完全にピークを迎えたのだった。2012年。ちょうど10年前。では書く。

 

まず予備情報として、2011年の私はLIVEを33回やった。驚くのがバンドの数で10である。前野健太DAVID BOWIEたち、スカート、直枝政広&LOVE EXPERIENCE、CARNATION、フレグマ、cinnabom、synapse、popland off gallery、佐藤幸雄。で、これはレコーディングだけだが曽我部恵一さんの。

 

では、お待たせしました、以下、POP鈴木46歳、2012年の日記から転載。

長いですよ!
(※多分今の人がよくわからないであろう箇所には適宜(註:)を入れました)

 

■第1章『2012年1~4月』

【1月】
いろいろ辞めようと思ったわけです。
なんででしょうか。
なんか、空しくなったんですかね、
いや、違います、
なんか、ちょっと無理していた1年弱だったので、疲れただけだったのかも知れません。

まあでも辞める!前野健太以外を。つって、
スカート、佐藤幸雄と公開練習、フレグマ。
実際やめるんです。それらを。

んで、ちょっといろいろ考えました。
考えたい時期だったのだと思います。

【2月】
でも、佐藤幸雄さんはやっぱやる! となりました。
なんでなんでしょうか。
うーん。
なんか、「考えるな!」
と言われた気がしたからかも知れません。
んで、ちょっと気が楽になったんですな。
もともと馬鹿でしたから。
もともと考えずに長い事やっていたわけですから。
今更馬鹿がなんか考え出すと、たいていダメな方にいきますから。
ああ、そうだ。考えるよりまず感じろだったじゃん!あぶねえあぶねえ。
ってんで、やっぱやります、つって。

一度深刻ぶってから、そのあと気が楽になりたかった。のかも知れません。

あと、『前野健太DAVID BOWIEたち』のライブを日本各地で4本くらいやりました。
そのドサ回りでわかったことは、
僕は、
前野健太くん、そして吉田君、大久保君、ってのがなんか、大好きなんだなあ、と。
だから、2月の終わり、最後に新宿歌舞伎町のキャバレー跡地でLIVEをやり終わったとき、
ああ、もっとやりたいと。

てか馬鹿なので、
直前まで、もう、バンド人生とかもやめよっかな、
くらい深刻に考えちゃった反動があったのかもしれませんが、
なんか、ああ、やり残したことをやっとかなきゃな、と感じ、
つか、やり残したっていうより、なんかやるのを忘れている気がするのだが、何だろう、
つって2日くらい考えてたら、
あっ!!!

昨年録音しっぱなしで、でも年始にリリースしたはずのPOPLAND OFF GARELLYってバンド。
それのレコ発は、「オレが仕切ったる!マンダラ2でやろう!まかせとけ!ボケがっ!」
つってたのを、忘れてたのを、思い出した。

【3月】
んで、前野健太くん(註:当時30代)と、吉田david bowie(註:当時20代)、大久保david bowieたち(註:当時30代)に相談したんす。
青森のPOPLANDなんたらっておっさんたち(註:当時40代)のレコ発をマンダラ2でしきりたいのであるが、絶対にお客を呼べないと。んで、つい先日のワンマンで400人呼ぶあなたたちのお力をお借りできないかと。メールしたんす。

そしたら、いいですよと。やりましょうと。

ああ、ありがとうと。

んじゃツーマンでいい?と。

いや、なんか若いのも入れましょうと。

うーん若いのって、私おっさん46歳なので何も知らないんだけど、なんかいいのいる?と。

今話題の人気急上昇中のスカート(註:当時20代)ってのはどうでしょうと。

ええええ!スカート? ああ、いいかも。てかあたし、この間までやってたし。んじゃあまた僕の入ったスカートって編成にして、いっそPOP鈴木祭りみたいにする?と。

いいじゃないすか、そうしましょうと。

んでスカートさわべくんに打診すると、快諾を得。

んで『POP鈴木祭り』という企画が決まったのでした。

【4月】

佐藤幸雄と公開練習、を円盤でやる。
終わって、円盤で飲んでたら、佐藤さん(註:当時50代)が、
「うわ!しまった!」という。
なんです?どうしたんす?と聞いたら、
「今日のお客さんに『POP鈴木祭り』の宣伝をするのを忘れた」と言う。
あら。お優しいんですねえ。いいんですよ。そんなのどうでも。
いや、よくないよ。我々の晴れの舞台なのに。と言う。

は?

いや、我々の晴れ舞台…

え?いや、。あの…。

何だ?

あの。ですね、佐藤さんは、POP鈴木祭りには、出ません。

なにいいっっっっ???なんんでだ!!!!

え、いや、だって、あの、、もったいないですよ。そんなのに出たら。
(註:この半年ほど前に復活した佐藤幸雄さんは、この時点では円盤というレコード屋で公開練習という名のリハビリをしている段階。いわゆるLIVEはまだ経験していない)

何を言っているんだ!POP鈴木祭りだろ!オレたちで出なくてどうするんだ?!

いや、まいっちゃったなこのおっちゃんにも。ねえ、皆さんナントカ言ってやってくださいよ。つって、公開練習後の日曜昼下がりの円盤で酒盛りをする8人くらいに助け舟を請うと、

「いや、佐藤さんも出すべきだ!」という声が10割。

あれ?

その日初めて来た鈴木惣一朗氏までが、やれ、と言う。

1分考えた後、僕は、
んじゃあ、前座で、持ち時間30分でもいいんなら・・いいすけど。

「ああ。いいよ。上等だよ。やるぞ!」

ってんで、まさかの4バンドがそろったのであった。

 

ここまでで何が言いたかったかと言うと、
「そんなつもりではなかった」
という事を言いたかったんである。

ただPOPLAND OFF GARELLYってバンドのレコ発をやりたかっただけなのである。

んでも、こうなるとまさにもうPOP鈴木祭りなのであった。

(註:てか、ここでちょっと面白いのは、結局10年後の今、僕がやってるバンドってその、最後にお情けでエントリーした佐藤幸雄さん、だけなんですよね。おもしろいなあ)


■第2章 2012年05月01日 『正直日記』より

「POP鈴木祭り」というのを企画中である。
というか、企画自体は2か月前から進めてて、企画段階はとっくのとうに終わってる。あとは何日後かに、ただこれを告知するばかりで、
んでも今更ながら、どういうふうにこれを伝えたらよいのだろう、と悩みだしている。

というのも、これ、絶対に面白いので。
僕にしては滅多に無いことなのだが、そこにだけはすんごい自信があって。
僕自身がすでに面白がってるし、楽しみでしかたないのだ。

んなのに。

僕って、何なんでしょう? なんかこう、こういう段になると、うじうじしちゃうんだよなあ。

ホントは一月前に作るはずだったチラシの原稿を、
ってのはPOP鈴木による出演バンド紹介、ってのを書いたらさぞ、面白かろう。なはは、ってんで思いついた時点ではノリノりなのだが。
結局うじうじうじうじ。考えちゃあ書かずに寝ちゃったり、やっぱこんなこと始めなきゃよかったなあとか思ってみたりして、
んでもどうにか3日前にやっと、やーっとこしらえて、
チラシを作ってくれるホソヤさんにそれを送ったばかり。

てか思えばホソヤさんって、前野健太主演の映画[LIVE TAPE]の撮影日にもう演奏しないで帰ろうとする僕を必死に引き留めてくれたおねえちゃんであったんだなあ。

ま、いいか。
んで。
数日経った今日の深夜、やっぱ、それ全部撤廃して、もっと違う感じのチラシにした方がいいんじゃないか、というかそもそも「POP鈴木祭り」というネーミングも、今更ながら、どうなのかな、とか考え出し、なんか、
「POP鈴木というドラマーの自作自演企画」
くらいにして、サブタイトルというか、説明書きを、
「今僕が一番面白いと思うバンドを4つ集めたら全部自分が叩いていました。んでもそういうことかもしれない。ね」
とかにして、
その下にマエケン先生の推薦文とかあったら、なんとなく良い感じかなと思ったんですが、マエケン先生、今更ですが推薦文書いてもらえませんか?なんてメールを朝方4時に打つ自分。
46歳。
バカなんだな。
呆れられてるだろうな。
46歳なのに。

 

■第3章 2012年05月25日 『バカ正直日記~チラシ問題のマキ』より

-5/11

夕刻、家の呼び鈴がピンポンと鳴り、はあいと妻が出る。
僕はこのあと泊り仕事だったので、うつらうつら寝ておった。
んで、玄関で妻が、なんじゃこりゃ、重っ!重っ!と言ってるのを聞き、
勘のいい聡明であるところのボクは、ああ、チラシが出来上がって届いたんだな、と察知した次第。

んでもう起きて支度しなきゃ、ってな頃合いだったんで、起き、
どうれ、ってんで玄関に行き、置いてある段ボールを持ち上げようとしたら、
持ち上がらなかった。
ホントに重かった。
え?てなもんである。

しかたなくそれを蹴りながら、廊下を移動させ、
とりあえず荷をほどいた。

生まれて初めてチラシ5,000枚というのを生で、目で、見た。
そして触ってみた。
なんでこんなに刷っちゃったんだろうと思った。

チラシデザインしてくれたホソヤ女史も、打ち合わせの時、
「5000枚って結構ありますよ、撒くの大変ですよ」と助言してくれたんだった。
にも関わらず、僕は、
3000枚と4000枚と5000枚では、そんなに値段が変わらないので、
5千で、つったんであった。
昭和生まれだからかもしれない。

ま、経緯はともかく。
現実に、この日の夕刻、チラシを前にし、部屋の中心で、唖然としている私であった。

今まではそのデザインだの文言だのばかり考えており、
枚数とか、実はどうでもよく、
そしてこの数日前に決定稿~入稿などを経て、
力つき、というか、やりきった感。
やれやれってんで満足して寝ておったというわけ。
作ったってだけでもう満足してたわけ。

んで。成果物が形となって我が家にやってきて、
そのありありとした実物を目の当たりにして、
その重さを実体験して、
あああああああ、と、
途端に憂鬱になったというのは、

5000枚のチラシは渾身の出来で、とてもいいチラシ。
なんだけど、
その本質、
チラシとしての真価を発揮させる為には、
これを人目に触れさせればならないのは自明の事実。
この部屋にただ放置しているだけでは何らの価値も無い。

そこをすっかり忘れていた自分はいても立ってもいられず、一刻でも早くこれを撒きたいのだが、
さてこれからすぐにも出勤準備をし、連続14時間の勤務に向かわなければいけないわけで、
あああ。と。


-5/12

徹夜仕事を経て昼近くに帰宅へ。

なんか、昨日はチラシの事、あんなふうに思っちゃったけど、
てのは、重っ!とか、スゲー量!とか。
んでもこうして一晩経って、冷静になって、この昼にその包みを見れば、
なあんだ、意外に少ないじゃん。ああびっくりした、こんなもんか、よし。撒きに行こ、
ってな気分になるんじゃないかと。

密かな期待と共に帰宅したのであったが、
そのチラシの量たるや、やっぱり昨日と同じ量と重さで部屋の中心にドッカと鎮座していた。
そりゃそうだ。。。

5秒くらいそれを見つめたあと、
まずマンダラ2にメール。
チラシ作り過ぎたんで引き取ってください。毎日折り込んでください。
2000枚送っていいですか?と。
あと、前野健太くんと、DAVID BoWIEたち、っつーのは吉田君と大久保君に、
スカートサワベ君に、POPLAND弘前本部フキタに、
チラシが、すっげーあるんだけど、どーしたらいい?ってメール。


-5/13

早朝から仕事をし、夕刻帰宅。
やっぱし家には5000枚のチラシがあった。そりゃそうだ。
滅入りそうな気分を吹き払い、
えいやあと、送られてきた段ボールを解体し、2個に組み立てる。
んで、2000枚と500枚に分けて梱包。
それらをチャリンコに積み込み、自宅近くの宅配便集配所へ。

マンダラ2と弘前POPLANDフキタに送った。

帰りのチャリンコでの爽快感。

んで、帰ると、まだそれは3000枚くらいあるのだった。
てか、ちゃんと数えたら、5000枚の発注だったのだが、おまけで一割増量されており、
5500枚だったのだった。

あと3000。。。


-5/14

チラシの拡散に集中したい昨今であるのだが、
今日はそうも行かず、というのは、
とあるレコーディングを引き受けていて、
早朝勤務の後、ソッコー帰宅し、
機材をチャリンコに積み込み、方南町方面のスタジオに向かった夕刻だったわけ。

んで、夕方6時ころだったかな、
またソッコー自宅に取って返して、また方南町に向かう私がいたわけ。

なんででしょう。

スティックケースを家に忘れたからなんだな。なはは。
んでも録音はとても上手くできた気がしますよ。
南台ですっげーうまいスパゲティーと200円の生ビール。
ありがとうございました益子さん!


-5/15

からの朝9時半から2人分の通し勤務は14時間拘束。
休憩時間に郵便局。DBたち大久保君に300枚チラシを送る。レターパック350。
あと、渋谷タワーレコード
あの、ライブのチラシ置かせてもらったりできますか?って聞いたら、
「うちでCD扱ってるようなバンドのライブだったら」ってんで、
ああ。はいはい。扱ってますよ。ってんで30枚くらい渡す。
あと2670枚。
仕事は夜24時まで。


-5/16

ってんでケッコー疲れてたし、仕事は15時からだったから寝ててもよかったんだけど、
寝ている傍らで怨念を発し続けているチラシ2700枚の威圧感で起床。
午前中郵便局。スカートサワベ君に300枚。POPLANDフジッキーに100枚。レターパック350
あと2270枚。
仕事24時まで。


-5/17

今日も仕事は15時からだったんで寝てたってよかったんであるが、
昼、700枚くらいのチラシをバックに積み込み、チャリで下北沢へ。
つーのは下北沢440で吉田君のNRQが曽我部さんたちとライブ。そこで折り込んでもらうのと、
吉田君がそれとは別に500枚くらい撒きますよってんで、あああ、ありがたや~ってんで持ってったってわけ。

そしたら、途中でチャリがパンク。
ああああ。
パンク現場から最も近い自転車屋でパンクの修理を願い出ると、
タイヤ交換で5000円、加えてチェーンが今にも切れそうなんで交換2500円、後ろのブレーキがまったく効いてないはずで交換1800円。しめて1万円くらい。あ、あと、このギアって、、
とか若き店員が我がチャリに超いちゃモンをつけ出すので、思わずカッとなり、
いや、そんなこと言いだしたら、これ、このサドル、ぶっ壊れてるんですよ、ほら。
つってパカッとはずして見せたら、
若き店員は、あの、このチャリ、ホンキで直すの?って。

あれ? あ、そっか捨てます捨てます。ってんで捨てる。
だって、20年前から実家に転がってたマウンテンバイクだかんな。いや、実際乗っててもヤバかったし。

んでそこから歩いて下北沢まで。ケッコーな炎天下な昼下がりだったんだなこれが。
だから出勤前なのにビールをお供にする。

んで、下北沢440で600枚くらいおろしたんで、バックは軽くなった。吉田さまさまだ。

あと、まあ、ビールのおかげで気持ちが前向きになったので、勢いでmonaレコードへ。

すみませーん。ライブのチラシ置いておもらえますか?つったら、
「あの、ウチでやるライブですよね?」と。

ああと。
ちょっと目が覚めた、というか、
僕もねえ、まさにそう思ってたんですよ。
これ、営業妨害だよなって。だってその日、ここでもライブあるわけだからな。
なんで別のライブハウスの宣伝をしなきゃいけないんだよな。そりゃそうです。すんません。

ってんで、下北沢DISK UNIONに行って、30枚くらい置かせてもらう。

んで仕事行く。
あと1540枚。

というか、この日から僕の行動は電車移動になった。


-5/23

チラシのことだが、なんとなくこの5~6日なーにもしない私であった。
なんでか、っていうと、
ちょっと、下北沢で経験した、あの応対ってんですかね、
これ、特になんて事無いことだと思うんですけど、
正直心が折れた、おっさん、46才ってのと、
あたしの原動力であったチャリンコ、これが消滅した、ってのと、
家にあるチラシ、1500枚。
てかそのくらいだと、なんか、
ぜんぜん平気っていうか。かわいいもんていうか。
だってすでに4000くらい、処理できたんだもん。あはは。

なんつって心行くまでダラダラしてた私であったが、それじゃいかんと。
てのは、その処理した4000枚ってのは、僕から誰かに、ただ渡しただけであって、
実際に撒かれたのは吉田君のNRQのライブくらいで、
そんでもって、確かにその翌日、ネット予約してくれた方がいたんであった。
チラシ効果を実感できたのはその時であったのだが。
(註:予約はアタシのメールに送ってもらう方式をとっていた。そのために取得したgmailアカウントがpopsuzukfesというやつであり、この10年使用していなかったのを、このHatenaBlogのidに使用しているんですな。どうでもいーでしょうが。面白いです自分的には)

とにかく、実際に自分がもっと街に出て、お店に置いてもらうなりしなきゃいかんと。
そんでもって、そうだ。会場である吉祥寺。
そこに持って行くべきだと思ったんである。

仕事終わりの夕刻、吉祥寺に降り立った私は、すでにほろ酔いであった。
酔いに任せて手当り次第に各種リハスタジオと吉祥寺DISK UNIONに。
トータル1時間くらいだったが、とてもうまくまくことができた。
最後一枚も残らず。
鞄が軽くなって、なんか、ああ、営業の人とか、行商の人とかって、
こういう充実感があるのかなって。帰りの井の頭線で思った。
あと1240枚。


-5/24

今日はとてもいいことがあったの。

仕事終わりで16時くらいかな。
前野健太先生が来たる5/28、渋谷はo-nestに出演。石橋英子女史ブロデュースのサングラスナイトね。
ってんでその日に折り込んでもらおと350枚くらい持ってo-nestへ。
そしたら、200枚でいいですとo-nestのねーちゃんに言われ、はい。と。

残った今日の手持ちはあと150枚。
新宿DISK UNIONへ。
んでも20枚くらいなら、ってんで、はい。よろしくです。と。

んで新宿6丁目の石井輪業っつー自転車屋へ。
実用車ってのを購入する気満々で。あの新聞屋さんが乗ってるやつね。5万2千円もするのよ。
そしたら。
店主のおっちゃんに買わないほうがいいと諭されたの。
んで、ああ、確かにそうだと。思って、
とぼとぼ帰る私。

新宿南口から回って京王線に乗ろうとした私の前に現れたのは、
ってかまあ、現れるも何も、厳然として現存するタワーレコードなんだけど。

なんか、6階くらいまで上がるのもめんどくさかったし、渋谷の同店でなんとなく冷たくされた感があったから、
なんか、違うかなあ、と思ってたんだけど、いや。もう何でもいいや、ダメ元で行ってみようと。

んで、あの、つって。
もう言い慣れた台詞、ライブのチラシを置いて頂く事はできるでしょうかと。

そしたら、「あ、POPさん」て。店員の方が。
え?って。
あ、俺を知ってる方が、ついにいたと。

いや、ここ数日?
いろんなレコード屋、スタジオ、出たことがあるライブハウス、郵便局、宅配所と、
足を使って回りましたよ、
んで4000枚からのチラシを処理してきたわけですが、
初めて、あ、POPさんと言われたんである。

実は、かなり自信を失いかけていた。というか失っておりまして、
「POP鈴木祭り」とかバカなタイトルつけて、
てかそのチラシにあたしの写真とかのっけてるのに、
誰も、
だーれも、
なーんにも言わないの。まあ、郵便局や宅配集配所はそりゃそうなんだけど。

んでもついに。新宿tower recordsで。

救われました。

ちなみに、その女の子は前野健太ファンとのことでした。
ありがと。

あと900枚。


-そして本日5/25

フジエモン社長に200枚。レターパック350
あと700枚。

<後記>
6/1にカーネーションのライブで折込してもらって残250。
6/3円盤で撒き、その他、このブログを読んで見兼ねたいろんなかたのご協力で無事チラシはほぼなくなりました。ありがとうございました。

 

■第4章 『Yahoo!ニュースで紹介される』(今書いた)

 

6/4。

仕事中、職場の同僚が、えええ!!!って叫ぶ。
どしたの?
ぽぽぽぽぽPOPさんYahoo!ニュースに載ってるよおおお!!!
は?
ってんで見る。ほんとだ。載ってた。クリビツテンギョー!あまりの驚きにゲロ吐きそうになる。以下転載。
ーーー

『吉祥寺でドラマー主催の企画ライブ「POP鈴木祭り」-全てのバンドでドラムたたく』


 吉祥寺のライブハウス「MANDA-LA2」(武蔵野市吉祥寺南町2、TEL 0422-42-1579)で7月8日、ドラマー・POP鈴木さんが企画・主催する「POP鈴木祭り」が開催される。
 バンド「前野健太DAVID BOWIEたち」のメンバーとして映画「ライブテープ」に出演しているほか、数々のバンドのサポートドラマーとして活躍するPOP鈴木さんが「いま一番面白い」と思うミュージシャンを集めて企画。同バンドをはじめ、「スカート」「POPLAND OFF GALLERY」、佐藤幸雄さんの4組が出演し、POP鈴木さんは全てのバンドでドラムをたたいて参加する「自作自演」のユニークな試みに挑戦する。
 「新旧織り交ぜたように20代から50代まで見事なまでに年齢層がバラバラ。『新』の人たちが人気も風格もあるかもしれなくて、『旧』の人たちが逆に初々しいようなライブになりそう。全部のバンドで僕がドラムをたたく、この時代をそんな切り口で切り取ってみるのを面白がってほしい。きっとこれからの息吹を感じるイベントになると思う」とPOP鈴木さん。
 開場は18時30分、開演は19時。チケットは前売り=2,800円、当日=3,300円。チケットの申し込み方法はPOP鈴木さんのホームページから確認できる(註:このHPは当然もうありません)。
ーーー

 

読んだら謎が解けた。
先日、「吉祥寺経済新聞」なる媒体のねーちゃんから電話がかかってきて、マエケンさんのファンなんですけど〜、POP鈴木祭りを〜記事にしていいですかあ?ってんで、はいはい。もちろんどーぞ。んで、あたしに取材はしないんですか?つったらまあその電話で2分くらいインタビューされて、あとは僕のブログ見てうまく書きますーってんで、ああ、じゃあよろしくー。なんつって忘れてた。
で、知らなかったのだが、「吉祥寺経済新聞」に載ると、もれなくYahoo!ニュースの「地域」ってカテゴリーに記事が載るんである。で、載ったんである。
(註:この記事、10年経った今では当然Yahoo!からは消えているが、「吉祥寺経済新聞」では読むことができる。ってことにさっき気づいた。 https://kichijoji.keizai.biz/headline/1427/ )

なあんだそうかあ。あはは。こりゃいいや、ってんで、洒落で、
『POP鈴木祭りがYahoo!ニュースで紹介されました』ってつぶやいたら、
またたくまに前売りが売り切れたってわけ。あはは。ラッキー。

 

■第5章 『POP鈴木祭り前夜』

7/7

昨日、青森は弘前からフキタを呼び寄せ、
今日、最後にpopland off galleryのスタジオリハをやり、ついに準備は終わったのだった。

(註:「最後に」というのは連日、他のバンドのリハに入っていたから)


構想から丸4か月。
ついに。

リハの後、POPlandのメンバーと当たり前のように飲みに行き、
まあ、高円寺だったのだが、
ついに明日なんだな、
って思うと、なんか、やだ!って思った。
ちょっと泣きそうになった。
なんか、淋しくなってしまったのだった。
もったいないと思った。
もっと、来週とか、再来週とか、てか一生、こないでほしいような気がした。
遠足の前の日のような。

んでも、凄く楽しみなんだ。
すごくうれしいんだ。

こんなこともう一生で二度とやれない。

楽しもうと思う。

 

■第6章 『POP鈴木祭り』2012-07-08
ーーー
SOLD OUT!前売り予約は完売いたしました。ありがとうございました!
当日券はやっぱり出せなそうです。すみません!(7/8 2:00AM)
「POP鈴木祭り」
2012/07/08 sun @吉祥寺MANDA-LA2
出演:スカート・前野健太DAVID BOWIEたち・POPLAND OFF GALLERY・佐藤幸雄
OPEN 18:15 / START 19:00
前売2800円+D/当日3300円+D
・「POP鈴木祭り」とは…POP鈴木というドラマーの自作自演企画。今僕が一番面白いと思うバンドを4つ集めたら全部自分が叩いていました。んでもそういうことかもしれない。ね---POP鈴木
・僕が最初にポップさんのライブを見たのは「さかな」でのポップさん在籍ラストライブ。場所はマンダラ2。たしか2004年だった気がする。僕ははじめてエイトビートで泣いた。後にも先にも、ドラムのエイトビートで泣いたことは一度もない。---前野健太
ーーーー

以上です。
んで、最後に言いたいのですが、
これ、来た人は覚えてるかなあ。
この日、全てのバンドを叩き終わって、アンコールは無しで、でも一言しゃべれ!とか言われて。
なんか、精液1リットル出し尽くしたくらい疲れていた俺に、
「POP鈴木祭り、次はいつやるんだ?」とか誰かが言ってきて、
アタシとっさに、
「じゃあ、10年後」つって、会場、どっとウケたんだよなあ。

はい。
10年後です。

もしかしたらこの『文八二人会』が、

その10年後の『POP鈴木祭り』なのかなと。

うーん。

でも、似たような気分ではあるんです。

もう一生できないだろうなあ、的な?

 

えー

それだけです。

ぜひご来場を。